10月は和装のしきたりでは衣更えの季節です。
でも、日中は汗ばむこともあるこの季節、きものが日常生活の普段着として着られていたころは、気温が高くても袷を着ていたのかしら??と思うこの頃です。
衣更えの10月1日はなんと旧暦では8月12日。江戸時代だったら暑い盛りということになりますね。
そんな昔ことは別としても、最近は四季の移り変わりがはっきりしなくなりました。
「暑さ寒さは彼岸まで」という言葉があるように、春のお彼岸で寒さが遠のき、秋のお彼岸で暑さが遠のくとされていましたが、日本独特の四季を楽しむ装いが現実の気温の変化についていけないように思います。
昔は合着といって季節の変わり目に着る薄手の平織りのきもの地「セル」と呼ばれる単仕立てのきものがありましたが、今は目にすることがなくなりました。
私が子供の頃、モスリン(薄手の羊毛のきもの地)のきものを秋頃の普段着として着ていたことを覚えています。

和婚塾・塾長 飯田美代子